● コンバストとは、他の惑星が太陽の片側8.5度以内に在るときの事です。
アプローチしている時がより悪く、セパレートの時は最悪の事態から離れている事を暗示します。
太陽がコンバストを他の惑星に対して行うのは、太陽が王とされるからです。太陽が王とされる理由は、他の惑星の真中、左右に三人の家来を従えるからです。
土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月
こうして、カルディアン・オーダーで置くと太陽は中心になり、これで王だと是認されるのです。
王は近付いて来る輩を王権を剥奪しに来た敵として切り捨てます。これがコンバストです。
外惑星を加えると、太陽が中心になりません。中心にならないものは、王にはなれません。従って、コンバストも無くなるはずです。
中心者(王)以外に、権威は無いはずですから、従ってコンバストも無くなってしまいます。又、外惑星を加えると七曜日が崩れてしまいますし、天球構造そのものを構築し直さなければ、西洋占星術として成り立たなくなります。
太陽は、古代、詩人や歴史家によっても「中間者」と呼ばれました。太陽は王として、他の惑星のすべての上に支配権を持っているとみなされています。
● 太陽に近づくことでコンバストになる惑星と、太陽に近づかれることでコンバストになる惑星があります。
占星術師ボナタスは、土星(♄)、木星(♃)、火星(♂)の上位の惑星達は、確かに太陽に近づかれることで、8.5度からコンバストされると述べます。
太陽から去る場合には、6度を考慮しています。だからといって、オーブは漸減していくので、どこからコンバストの影響が弱くなるのかは認識できません。
アンダー・ザ・サンズ・ビームというものもあり、こちらの方は片側17度もあります。「弱くされる」という認識で構わないと思います。何かが決定的に違うわけではありません。
しかしながら、太陽にコンジャンクションしそうなコンバストは、決定的に内容を述べることがあります。
物事が起こらないのです。逆に、悪い惑星がコンバストされているなら、悪いことが起きません。
下位の惑星と呼ばれる、水星と金星は、8.5度以内になっても、直ぐにコンバストの効果は表れません。ボナタスは、それらの惑星は6度からだろうと述べます。なぜならば、もともと太陽の近くに常に居るからです。少し、割り引い捉えているわけです。効果は同じです。
また、これら2つの惑星が太陽から去る場合には、3.5度も離れたら、最悪の状況から逃れていると考えられます。
● コンバストのように見えて、コンバストでは無い状況も存在します。
例えば、下記のようなチャートの中の水星はコンバストではありません。
この水星はコンバストではありません。太陽はサインを越えています。
アンダー・ザ・サンズ・ビームという状態です。
水星がサインを超えて太陽に近づいても、コンバストではありません。水星は太陽を強くレシーブしていて、コンジャンクションによってリセプションが生じるからです。ここでの水星は、太陽にとって、何事も叶えてくれる水星だからです。そんな惑星を、太陽がコンバストするでしょうか?
この例も、コンバストではありません。
これをコンバストでは無いと理解するのはちょっと別の書き物を読まないと分からないかもしれません。レセプションの項を参照してください。理解した方が占星術は楽しくなります。でも、面倒だったら・・・ 下記です。
覚え方は至って簡単です。その惑星のドミサイルのルーラー、イグザルテーションのルーラーになる場所では、太陽はコンバストしません。従って、獅子のサインでは、どの惑星もコンバストになりません。太陽は主賓として、充分に他の惑星のことを気使うように振る舞うからです。
● ただし、
コンバストは、惑星がこの地上から見えなくなる現象の通り、惑星を隠します。
この世から見えなくなる事、隠れて行うことを表していますから、太陽以外の惑星にとって、世から見えなくなる事、隠れて行うこと等には有利に作用します。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』