■ 用 語 解 説 (A B C 順)
● Malefic (マレフィック)
火星と土星、またマレフィックなアスペクト。
● Minor Aspect(マイナー・アスペクト)
直訳すると、二流のアスペクト。ホラリー占星術で確かめると、効かない。したがって、ネイタルでも用いる必要はない。
もともと、アスペクトのオーブは、ホラリーの実占でしか確かめられないので、理論として成立している。ネイタルで、オーブをどのように証明できるのか、確かめる方法は無い。
だから、ネイタルの基礎は、ホラリーだと古代の占星家も言っている。ボナタスやリリーは、それを明確に本にもしている。リリーの本は、ホラリーが第2巻、ネイタルが第3巻。ボナタスなどは、ネイタルから始めると、占星術を誤解するとも述べている。リセプションを理解しないと、ネイタルは読めない。
● mutual reception (ミューチャル・レセプション)
各惑星はそれぞれが主領地(ドミザイル)を持っています。例えば、火星ならば牡羊のサインと蠍のサインです。そして、金星は牡牛のサインと天秤のサインです。ミューチャル・レセプションは、互いのサインを各惑星が交換した・された状態を指します。つまり、上記の火星と金星の場合、金星が牡羊のサインに、そして火星が牡牛のサインに入っている場合を指します。そのチャートの中で重要な位置を占めていない場合、つまり、表示星でない場合は、たとえミューチャル・レセプションがあっても重要ではないこともあります。一番難しいのは、表示星のどちらか一方がペレグリンの場合です。ミューチャル・レセプションは、互いに助け合う意味を持っています。例えば、太陽星座占いと占星術の関係を考えると、これら二つは置き換え可能ではありません。しかしながら、太陽星座占いは占星術になじみを付ける重要な意味を持ち、占星術は太陽星座占いによって、繁栄し、食べる糧を得ることができました。また、少ない数のクライアントに誠実に応えることができます。その配置はサインだけにとどまらず、エキザルテーションでも考慮できます。また、レッサーディグニティーと呼ばれる、トリプリシティー、ターム、フェースででもそれらが2か所揃っていれば、ミューチャル・レセプションやレセプションは考慮されます。
● mutual reception by exaltation.(エキザルテーションでのミューチャル・レセプション).
エキザルテーションでも、ミューチャル・レセプションは発生するとみなします。計算上4点をもらえますが、エッセンシャル・ディグニティーをこの組み合わせで得ることはできません。
● Orientall (オリエンタル) Occidentall (オキシデンタル)
最も単純に言えば、太陽ASCの時、地上から見える星々がオリエンタルです。
オキシデンタルとは、太陽DSCの時、地上から見える星がオキシデンタルです。
金星と水星は、太陽と、セキスタイル、スクエア、トライン、オポジションの関係をネイタル・チャートでは持ちません。この二つの惑星のオリエンタルは、太陽が先にあるサインに入った場合、そのあとを追いかけるようにして太陽の居るサインに入るのを指します。
オキシデンタルは、この二つの惑星の方が、あるサインに太陽より早く入っている状態を言います。
月のオリエンタルは、太陽とオポジションの状態から、コンジャンクションに移る間を言います。これは、月が絶えず太陽より充分早く移動するからです。
太陽それ自身のオキシデンタルは、1ハウス、2、3、それと 7ハウス、8、9、に入っているときです。
● Paranatellonta (パラナテロンタ)
レトリウスのCompendium(西洋占星術の大要)に書かれているパラナテロンタは、10章と11章に出ていますが、厳密に言うと矛盾していて、10章は共に上昇するフェースとなる惑星のことを述べ、11章は共に上昇する星座のことを述べています。これらのことから、「パラナテロンタを共に上昇するもの」と解釈すれば整合性を持ってくるので、そう解釈している人達もいます。
大胆に解釈すれば、アセンダントに上昇するサイン、サインのロード、デーカンの守護星(フェース)、共に上昇する星座や恒星、そこに強くアスペクトする惑星などが一緒になって、そのネイタルに影響を与えているのだと解釈できます。また、ホラリーでは、質問者の「時の心境」や本当の意図などが、アセンダントのサイン、サインのロード、デーカンの守護星、共に上昇する星座や恒星などで判断できると考えていたとしても、おかしくはありません。
※ 参照 Face (フェース)
● Peregrine(ペレグリン)
惑星がエッセンシャル・ディグニティーも、エッセンシャル・デビリティーも、両方を持たないときのこと。Pilgrim(巡礼者)に近い概念で、宿の予約をせずに巡礼をする旅人に譬えられる。
● Prohibition(プロヒビション)
二つの惑星の間で、まさに、完全なアスペクトを作ろうとする前に、別の遅い惑星が、それより早く、完全なアスペクトを作ってしまうことを言う。形はコレクションや、トランスファーの2型に似ていて、全く同じこともあるが、リセプションしているかしていないかによって、コレクションやトランスファーになるか、プロヒビションになるか、しっかり観察しないと分からない。
● Radical Chart(ラディカルのチャート)
元々のチャートのこと。特に、ハウスを回す場合に、ラディカルのチャートと、回した後のチャートと番号が変わることを防ぐために使う。ラディックスとも呼ぶ。
● Refrenation (リフレンネーション)折り返し
もう一つの妨害される行為(Prohibition)があります。リフレンネーションと呼びます。二つの惑星が、コンジャンクションに向かっているのですが、コンジャンクションする前に、近づきつつある早い動きの星が、リトログレイド(逆行)によって、実際にはコンジャンクションしない、効果がないと見ます。
● Reception、リセプション、あるいは、レセプション
『愛のホラリー占星術』をご購読ください。リセプションを詳しく解説したつもりです。理解できるかどうか分かりませんが、人によっては新しい概念だと思います。
● Render レンダ-
与える、捧げる、提出する、などの感覚で、惑星がアスペクトするために近付いた他の惑星に、何かを押し付けて(pushして)、与えること。
● Short Ascension (ショートアセンション)
山羊・水瓶・魚・牡羊・牡牛・双子です。
● Sinister & Dexter (シニスター デキスター)
土星が牡羊にあったとして、他の惑星がセキスタイルの水瓶、クォータイルの山羊、トラインの射手から近付くのがシニスターです。土星が同じく牡羊にあったとして、他の惑星がセキスタイルの双子、クォータイルの蟹、トラインの獅子から近付くのがデキスターです。若い人と足の悪いお年寄りでは、普通に歩いて近づいていくのは常に若い人です。上記の土星を、歩くのが遅いお年寄りとして捉えて下さい。
● Significator (シグニフィケーター)
惑星、アラビック・パーツビック、ドラゴン・ヘッドやテイル、ハウスのカスプ等が、表示体と呼ばれる。感受点と訳されたり、惑星に限って表示星とされたりする。
● Sovereignty
主権・統治権。エグザルテーションと等しい。Kingdom 王権と訳す人(サンターリャのフーゴ)もいた。王権が近い。
● Superior (スーペリオール) 上位の惑星
惑星の天球構造では、太陽が中間になるので、それよりも上の、火星、木星、土星を指します。
● triplicity (トリプリシティー) (トライアングル)
四つのエレメントがそれぞれ、3面の顔を持つという意味。「地」「水」「火」「風」のそれぞれが、三つの顔を持っています。例えば「地」は、「水」向けの顔と、「火」向けの顔と、「風」に向けた顔を持っているという意味です。一方に対しては好意的な顔を向けるけど、もう一方には普通の顔、残る一つには嫌悪を示す顔を向けるとかの意味です。チベットの仏画に3面の顔を持つグヤサマジャという仏さんが描かれた絵があります。それをイメージするとなんとなく意味を捉えられるのではないかと思います。トライアングルという表現で出てくる本もあります。
● Transfer of Light 又は、Translation of light (トランスファー・オブ・ライト)
軽い星が重い星から離れて、やがて別のもっと重い星に近づく時の事です。どういう働きで捉えるかというと、軽い星は離れつつある星の性質を別の星に移すという受け取り方をします。これは、コンジャンクションのみならず、同じように他のアスペクトでも、作用するとみなします。
参照例: 結婚の事でも、訴訟でも、他の一般的な質問でも、トランスレーションは、良い効果を持つものです。Under the Sun
beam コンバストよりも広いオーブの下にあり、太陽の前17度、後17度です。コンバストと同じように、同じサイン内でと条件を付ける人もいます。付けたり付けなかったりするよりも、常に付けるなら付ける、付けないなら付けないをはっきりさせておくと良いでしょう。
● Via Combusta(バイア・コンバスタ)
天秤15から蠍15までの、ひじょうに危険に満ちたエリアのこと。ここに月が来ると、カレントの状態は非常に深刻な場合が多いと言います。まったく、月にだけ影響を与えることであり、それも感情的なものにだけ影響を及ぼす区域です。
● Violent Signs (バイオレント・サイン)
土星と火星の支配するサインと、その二つがexaltaion を得るサイン。すなわち、牡羊、天秤、蠍、山羊、水瓶の五つです。危険を表すサインと言われます。アイルトン・セナのネイタルは、これらの表示に満ちていました。
● Waxing Moon 、Waning Moon (ワキシング・ムーン、ワニング・ムーン)
月の光が増加している場合、新月から半月、半月から満月に向かう時、waxing Moonと呼びます。一般的に、物事が増加すると伝えられています。出血は多くなりがちですし、植物はよく育ちます。髪を切っても、直ぐに伸びるとされています。植物を植えるとき、資産を増やすときのイレクションに使われます。
月の光が減じている場合、満月から半月に向かう、半月から新月に向かう時、waning Moonと呼ばれます。物事が減じていくと伝えれるので、ダイエットで体重を減らしたいとき、切った髪をゆっくり伸ばしたいとき、手術の場合などのイレクションに使われます。物が減じると、同期させるわけです。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』