I.C



● アイシー I .CImam Caeli ラテン語)

 

マニリウスによれば、天の最も重要な四つの点の一つです。「ここで、全ての星々は下降を終え上昇に転じる」点です。

 

I.C(Imam Caeli イタリア語で無理に発音すると、イ-マム・カエリ)は、4ハウスのカスプであり、4ハウスを表す言葉としても用いられます。しかし、4ハウスの境目そのものは、天の回転方向からすればもう少し3ハウス側に5度ほど上昇した場所になります。そして後ろは、5ハウスのカスプの5度ほど手前になります。

 

  天底、ナディア

 

チャートの底、根ですから、ルート(来た道)、ルーツ(祖先)等を表しますし、大地に付属のもの、土地、農地、店舗などを表します。祖先の1番近いのは両親です。家系のルーツを言う場合、ほとんどの人が父親です。4番目の惑星が太陽(カルディアン・オーダー)ですから、4ハウスと太陽に強い関連があり、そのことから父親を表します。 

 

多くの西洋占星術の本で、4ハウスが母親と書かれている物がたくさんあります。

私はこれを、読むべき本と、読まなくても構わないモダンな本の目安にしています。

 

4ハウスを母親のハウスと書かれている本は、読まなくても構いません。

習う価値も、ありません。読み飛ばします。

 

時間の節約になります。特に英語の本なら、なお更時間が掛かるので、当然そうしています。 

 

 

4ハウスは、カスプの5度ほど前に、ハウスのエントランスが有り、そこも4ハウスです。カスプはドアです。エントランスの無い家(ハウス)はないでしょう。

 

上記の図では、I.Cは確かに4ハウスのカスプです。4ハウス全体そのものは、カスプを境界線とせずに、少しずれています。

 

 


■ 私は来年の今ごろ、まだ今の場所に居ますか?

 

質問は、「場所に留まっているか」です。これは、ほぼ、自由意思に関わる問なので、受け付けなくても構わないタイプのものです。占星術師自身が問うなら、回答が出ている可能性があります。

 

 

質問者はカレントとして、アセンダント、アセンダントのルーラー火星、そして月です。

 

場所。仕事と関連していますが、質問内容は仕事ではありません。対象は店舗そのものです。ですから、対象は土地、4ハウス、4ハウスのルーラー土星になります。

 

  そこで、4ハウスを頼ることになります。

 

  アングルは4ヶ所ともフィクスド・サインです。

 

これらのことから、強く留まる傾向を持つことを示しています。その他の表示は無いでしょうか? 

 

カレントから見て、現在の場所は好ましい場所なのでしょうか? 

土地の神様からは好まれているのでしょうか?

 

アセンダントのロードである火星のディスポジションを観察すると、特にこの場所から好まれているわけではないようです。しかし、月の方は、なかなかこの場所に気に入られているようです。逆に、土地の神様からは好まれているのでしょうか?

 

大地を擬人化すると、土地の神なるものかもしれません。

土星は、火星にも月にもレシーブされていません。

(カレントを示す火星も月も、土星をレシーブしていない)

このことは、特にカレントが店舗のことを好んでいるわけではないことを示しています。

 

土星が変化することもなさそうです(土地は土地、サインを変えることがあっても、質が変わることは無い)。

 

  ヘッドが4ハウスに入っています。これは、重要です。

 

  「ヘッドは、入っているハウスにとって良い」です。

 

I.Cに近く、4ハウスにとって良いことを示します。つまり、4ハウスが良い。カレントはこの場所を気に入り、おそらく1年後にもこの場所に留まることになるでしょう。

 

この判断は、かなり危険を伴ないます。カレントが、この鑑定を反故にすることもできるからです。どっちつかずなら、つまり、この店舗の場所が、良くも悪くも作用しなければ、カレントは場所を移動すれば良いだけの話です。その為に置かれているヘッドなのかもしれません。1年後に結果が出ます。どうなるでしょう。