2012年4月14日(土曜日)に、ネイタル(誕生時間に基づく西洋占星術)の講座を行いました。
●一部の生徒さんからの感想ですが、やはり難しかったということです。
考え方は分かった。けど、実際にどうやればいいのか、練習が要りそうでまだつかみきれていないということです。
●ネイタルだけは、西洋占星術とインド占星術を合わせて見ているとおっしゃる方は、腑に落ちたと感想をお寄せいただきました。
●ハウスのシステムに関することでは、確かに、アラビアで四分円方式のチャート(レギオモンタヌスとか、プラシーダスの〔地平線や天頂、天底、を利用するハウス分割方式類)が発達する前にインドへ伝わった物の中に、源流に近いものが眠っている可能性があります。
●この後はもっと技術的に分かり易いものをお伝えしていこうかと思います。
しかし、今回の講座はベースになります。
●次回は、アブ・アリ・カヤック[ABU 'ALI AL-KHAYYAT(770-835)]のネイタルに付いて書かれた本から、ネイタル占星術のテクニックの詳細に触れていきたいと考えています。
私の生徒さんたちは(対面で教えている生徒さんたちには尋ねるのですが)、全員、他の面から神を信じてしまっているので、新たに占星術を通して神を見つけたという人が居ないのが残念です。しかし、もし神を信じていない人があれば、私のコースでは神が発見できると断言しておきます。
● ハウス
レギオモンタヌス・ハウスや、プラシーダス・ハウス・システムを使っていながら、何故いまさらホール・サインも併用するのか?
その辺りの疑問も解き明かして行きたいと考えています。
話の中では、唐突にアスペクトの話を持ち出します。歴史的にも、サイン同志の観点からアスペクトを捉えなおす必要があります。サイン全体でのアスペクトと、惑星同士の角度に従ったアスペクトとの関わりを、これまで以上にお伝えできるものと思います。私には言語能力が不足しているのか、対面でないと伝えられない部分があります。
● 新しいトレンドとしての、トラディショナルな占星術
小さな変化は既に始まっていて、例えば、多くの皆さん方は、4ハウスは母親だとこれまでに習っていたはずです。それが既に"いけだ笑みさん"の本「ホラリー占星術」などでは、「4ハウスは父親」となっていることをご存じかと思います。日本でも新しい流れが生まれているのです。
この流れの背景にある大きな潮流は、古典的な占星術の本の翻訳にあることは事実なのです。では、いったいその流れはどのようなものになるのか・・・ それが今回お伝えするものです。
最新のトレンド? トラディショナルな占星術のスタイルは、どのようなものだったのでしょうか。
その中でも注目すべき点は、『「テトラビブロス」はいつまでも古典の中心に残っていかないであろう』というものがあります。プトレマイオスは占星術師ではありませんでした。辞典を編集した学者だったのです。その本には、一度たりとも、彼以前の占星術師に対して述べている箇所がありません。他の占星術師の著した本には、頻繁にこの意見は誰々が述べているというくだりがあるのですが、彼の本にはありません。変だと思いませんか?
「テトラビブロス」そのものは、その頃にどのようなテクニックが残っていたかを提供してくれるので貴重です。又、その頃にあったにも関わらず書かれていない理由も、大事な考察点を与えてくれるので貴重です。 プトレマイオスの本は、歴史上、多大な影響を西洋占星術に与えてきました。ですから、見逃してはいけない本なのですが、信じ過ぎるのも愚かです。
一時は、プトレマイオスこそは西洋占星術上の最大の人であったと信じられた時代と地域もあったのです。プトレマイオスの占星術は、慎重に慎重に取り扱わなければいけない遺産なのです。
● そういったことが何故断言できるのかも、西洋占星術の歴史の概略を述べさせていただく時に差し挟んで行きます。これらの事柄は、アブ・アリ・カヤットをラテン語へ翻訳したスペインのジョンと呼ばれる翻訳者の本「The judgments of
Nativities」を英訳した、ジェームス・H・ホールデンの前書き、ジェフリー・コーネリアスの「The Moment of Astrology」、ベンジャミン・ダイクスの最近の本「Traditional Astrology for Today」等で確認できるでしょう。
これらの新しい潮流が作り上げていく西洋占星術が、この日本でどのような展開をしていくのかは全く分かりません。しかし、欧米で既にそうなのですから、流れの中心になっていくことは間違いのないことなのです。
中には、そんなにざっくりで良いのか、と、目を疑うようなテクニックも入っています。でも、どう考えてもその方が純粋に納得できる方法なのです。もちろん今までに習って来られた西洋占星術を捨てなければいけないということは全くありません。まるで、そういう雰囲気を与えてしまっていますが、新たな視点が加わることで、よりチャートを楽しく読む事ができるようになることでしょう。何故なら、私たちはチャートが好きだからです。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』