● 西洋占星術では、アスペクト、ディグニティー、リセプションを多用します。
ディグニティーの中には、エッセンシャル・ディグニティーとアクシデンタル・ディグニティーがあり、ここでは、少しだけ、アクシデンタル・ディグニティーのお話をしています。主なものは、ハウス位置や、太陽との位置関係があります。
ハウス位置というと、アングル、サクシダント、ケーダントがよく知られていますが、アングルから見える⇔見えないなども関係があります。つまり、ケーダントのハウスは、3、6、9、12ハウスですが、アセンダントから見えない(アバーション、aversion)、と呼び、2ハウス、6ハウス、8ハウス、12ハウスを指します。こちらの感覚の方が、重要な場面が多くあります。
● ネイタルの始めのチャートの判断では、先の3ハウス、6ハウス、9ハウス、12ハウスを参照する方が先です。ASCのトリプリシティー(3惑星)を観察して、アングルなのか、サクシダントなのか、ケーダントに入っているかを観察します。大雑把に、人生の始まり、中ほど、終わりごろを判断します。
昼のチャートであれば、太陽の入っているサインのトリプリシティー、夜であれば、月の入っているサインのトリプリシティーも観察します。こうやって人生の大まかな流れを観察してスタートします。
● 太陽や月のフェーズも観察されます。何故なら、最も偉大なエネルギーの与え主である太陽は、春、夏、秋、冬のフェーズを持つ一方、各惑星に対して、どのようなアスペクトで力を与えているのか、奪っているのかなどを観察するわけです。
太陽よりも上位にある惑星(火星、木星、土星)は、太陽がセパレートし後の、セキスタイルやトラインが好ましい位置となります。太陽が近づく場合にも、セキスタイルやトラインは、良い位置です。しかし、太陽に近づかれるのは欠点になります。
このような観察が、アクシデンタル・ディグニティーによる観察となります。どのようなものが他にあるのでしょうか。
などなど、多岐に渡っています。細かなものを数え上げると、相当数になります。
惑星を観察するといっても、かなり複雑な事柄もあります。この他、ディグニティーと密接に関連するリセプションも観察しなければいけません。
リセプションは、アスペクトと密接に関係付けられます。逆に言うと、アスペクトを見るとは、リセプションを確かめながらのことであり、そのアスペクトには、太陽や月との関連を観察することから、ディグニティーを調べていることにもなります。
そして、ちゃんとした例題で練習していかないと、なかなか身に付いていきませんし、特にアスペクトは、簡単なようで見逃しも多くなります。何故でしょうか?
次のチャートを見てください。水星は、金星とアスペクトをするのでしょうか、木星にアスペクトを取るのでしょうか?
2019年2月21日 1:08pm 139.71E 35.68N
角度だけを追うと、金星にアスペクトしそうです。でも、実際には違うのです。こういった動きはしょっちゅう天空で起きています。
このチャートは、まだ分かり良い方で、数週間後に気づくなんてしょっちゅうあります。本当にアスペクトは、曲者なのです。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』