10ハウスは、チャートの天頂を占めています。
このことから昔から誰からも目立つことを示すと言われています。ほとんどの人は、仕事によって人物を評価されるので、仕事のハウスとも呼ばれました。名声や地位、品格やその人の仕草などが示されると言われます。ここを判断する重要な要素は、誰も知らないことの無い目立つ星、太陽や月も同時に判断されます。どれが、火星や金星や土星かを知らなくても、太陽や月を知らない人は居ないからです。
もちろん、10ハウスのルーラーも大事です。他にも、このハウスを判断するのだったら、10ハウスの中に入っている惑星も重要性を帯びているでしょう。インターセプトされたサインに入っている惑星も観察します。惑星だけでは無く、恒星も当然観察すべき星となります。
リリーは恒星のことで不名誉に至る例を書いていますが、ここから私たちは名誉に通ずる状態を思い浮かべなければいけません。例えば、月が10ハウスでそこが山羊のサインであり、同時に4ハウスにたまたま土星や火星がオポジションであるなら、彼/彼女は不名誉なことを被ると書いています。
逆に言うと、月や10ハウスにあって、そこが牡牛や蟹のサインであり、木星や火星がトラインから光を投げかけていれば、そのネイタルは名誉を得ると考えられる事になります。これらの事柄は全てを書けないでいる占星家にとって言い表す事が難しい部分だったのでしょう。
太陽に付いても次のように言えると思います。太陽が10ハウスにあって、そこが牡羊や獅子のサインであり、ヘッドやアンドロメダ座の良い恒星やレグルスとコンジャンクションしていれば名誉を得ることになります。
既にレグルスは乙女のサインに入ってしまいましたが、私たちの生まれた年代には獅子のサインにありました。
ところで、10ハウスは下記のような部分となります。
仕事の内容を尋ねられることが多々ありますが、それは後に書くことにして、地位をあるいは名声をあるいは名誉を得る、あるいは偉大な人物に見出される事ができるか(田中角栄に付いて歩いた後藤田正晴のような)どうかは、一応の物質的な成功の一つの目安になると思います。中には、名誉は得たけれども物質的には恵まれないという例も多々見受けますが・・・
10ハウスにエッセンシャル・ディグニティーの高い惑星が入っていることは一目瞭然の良い印となります。サインやイグザルテーションになる惑星ですね。レセプションしている惑星は見落としがちです。例えば上記はM.Cのカスプが蟹のサインに入り込んでいます。土星が入っていると普通は愕然としますが、12ハウスや8ハウスに入っている月が土星にセキスタイル・アスペクトで近づいているるならば、レセプションが完成するので、何らかの名誉を得られることになります。8ハウスで月はディグニティーを得ますし、12ハウスは土星がジョイになるハウスなので、あなどれません。
このレセプションは必ずしもそうではありませんが、ホラリー占星術から順を追って習わないと中々気付けません。
ネイタル・リーディングの本 | 推薦図書 『星の階梯シリーズ』