西洋占星術が誕生した年代は、確実に分かっているもので紀元前2世紀前後の事です。証拠となるホロスコープは紀元前200年頃のものしか今のところ無いのです。
私は別のホームページで、その誕生は西暦前3~4世紀頃だったであろうと推測していますが、それは推測に過ぎません。けれども、かなりの確率で実際に発見されたホロスコープの出現よりも早いはずです。
この出自が大事なのは、歴史的な重要性ではありません。初期の頃に使用される惑星達がエレメントを持っていたという事実です。そして、重要な事には、エレメントを持った天の位置から惑星達がエレメントを地上に降ろすという形而上学的な要素を兼ね備えているという事にあります。最も基礎的なこの要素を欠くなら、欠いても良いという形而上学的な説明がなされているはずです。
でも、それを見たことはありません。
又、この出自で確かめられることは、土星が一番外側の天球を司っていて物質的な境界という意味を持っていることにもあります。その意味を他の惑星が奪ったことも一度もありません。土星よりも外側の惑星を使うのであるなら、土星の持つ一部の意味を持ち出しても良かったはずですし、持ち出さないと、西洋占星術的な天球という形而上学的な基礎が崩壊するはずです。
それを取り繕う理論も、見たことはありません。
物を大事にするとは、出自を知るという事にもあります。
朝に夕に感謝の礼を捧げるというところまでは行かなくても、おかしいと気付いたら元に戻ればいいのです。
自分の好きなことを大事にしない方がおかしいのです。
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